日比谷の街角 弁護士 稲垣隆一 稲垣隆一法律事務所

稲垣隆一法律事務所 〒100-0006 東京都千代田区有楽町一丁目7番1号有楽町電気ビル南館9階956区 電話:03-6273-4351

2011年08月

隣にビルが建つ 

台東区の表通りに面したちいさなちいさな店のとなりに,8階建ての大型マンションが建つ事に。
オーナーの家族はこの家の二階に住んで床屋さんを営んでいる。オーナーは,台東区の土地柄,このマンション建築に反対するつもりはないけれど,実は,オーナーの建物は,棟割り二軒長屋の一軒。
残りの半分にすんでいたお隣は,マンション業者に棟割り長屋の半分を売り渡して転居した。
その結果,転居したお隣が住んでいた棟割り長屋の半分を取り壊されることになって,建物は大丈夫か,このまま営業が続けられるかとても心配。そこで相談にこられた。
こういうとき,弁護士はどうするか。まず,建築士や建築業者と連携をとって建物の状況を調査し,隣のマンション建築の工程を調べ,その工程進行にあわせて,マンション建築業者と交渉して,工事に際して,床屋さんの建物が倒れないように,床屋さんの営業が害されないようにマンション工事計画を是正させ,建物を保全する方策をとらせる。まあ弁護士もいろいろなことをやるもんだ。

サイバーセキュリティと経済 研究会 中間報告

8月5日,経産省の「サイバーセキュリティと経済研究会」が中間とりまとめを発表しました。
http://www.meti.go.jp/press/2011/08/20110805006/20110805006.html

その概要は3つ。

その1は
 特定の組織や個人を標的にした「標的型サイバー攻撃」が増加しているので,その保護のための技術基準の策定やユーザー,セキュリティ企業,公的機関の情報共有の枠組みが必要,

その2は
 外部ネットワークとの接続や制御系システムのOSの共通化が進行して脅威が現実化しているので,
制御制すテムのでセキュリティ基準の策定と国際標準化の推進,制御系システムのセキュリティの客観的評価と海外輸出時の海外の認証制度と相互認証に対応できるスキームを整備すること,制御系システムにパッチを当てる際に,副作用がないかどうかを確認する検証試験,注意喚起情報の公開可否の判断ルールの検討を含めたインシデント体制構築の推進,ハイエンド人材の育成,安全確保に対するリスクとコスト意識のユーザー企業特に経営者への普及啓発。

その3は
 情報セキュリティ人材の育成。
 
人材育成については,ICT教育推進協議会と日本ネットワークセキュリティ協会が新たに構築する検討チームによる,必要な人材教育の内容の検討 ,若年層への情報セキュリティ実践教育の提供が予定されているようです。

何をするにも人材が全て。最終報告と成果が期待されます。 


節電したら下請法

中小企業庁は8月1日,「節電に係る下請代金法遵守の確認について」を発表しました。
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/2011/110801SetsudenShitauke.htm

現在ピーク電力消費を抑制するために休日を土曜,日曜以外にシフトすることを要請されたりしています。親がそうした節電対策をとれば,下請事業者も,親のこうした対応変更に対処せざるをえない。そこで,従業員の休日出勤や,パートの採用など人を手当てすれば,当然下請けはコスト増。そこで下請けが,親に単価増を要求してきたら親はどうすべきか。「十分な協議をしないで一方的に単価を据え置いたときは,下請代金の買いたたきとなる可能性がある」というのがこのお達しの趣旨です。親,下請けともにご注意のほど。

詐欺まがいの下請けいじめ

建設事業者ご注意あれ。
今日の相談は,下請け事業者が詐欺まがいの中間事業者に搾取されたというケース。
中間事業者は実は,建設事業の免許がないために,親父さんがなくなって休眠している建設事業者Aの名義で運営する個人B。つまり,AことB。これが元請けから仕事をとったと下請け事業者に仕事を紹介するといって仕事をさせ,下請け事業者には,締め支払日に支払うからといって,支払を待たせ,その間に姿をくらましたという事案。発注者と元請けに問い合わせると,代金はすでに発注者から元請けに支払われていた。しかし,たまたま下請けからの連絡で不信を感じた元請けからAことBには,支払は行われていなかった。そこで,やっとのことでAことBを捕まえて事案の経緯と無資力を確認して陳述書をつくり,債権者代位をつかって,元請けに請求することになった。よく調べてみると,AことBは,そんなことを他でもやっていた。この事件では,元請けが気を利かせて中間事業者に支払っていなかったからよかったものの,支払われていれば,結局AことBに持ち逃げされてただ働きだった。下請け建設業者さん。ご注意のほど。

システム開発契約紛争 瑕疵か追加か トラブル防止の秘法

システム開発契約のトラブル,瑕疵か追加かの争いをやっていて,つくずく感じる問題点。それは,ユーザーもベンダも発注内容をイメージでしか理解していないことだ。一番大事な合意の内容が,詰められていない。いくらベンダやコンサルタントがインタビューしても,当事者がレビューをしても,検収しても,回答をイメージや願いを語り合うだけでは詰められない。代金は円単位で考えていることを思い出せといいくなる。
じゃどうしたらいい?
ポイントは,文字化だ。ところがどっこい,やってみるとそれは意外に難しい。なぜか。日常生活でそれほどの粒度が要求されることはない。仮にあっても,十分にできないとしても精一杯やってもらえばそれでよいというのが日常生活だからだ。
そこで提案。文字化のプロセスを弁護士にやらせる。弁護士の能力の中核は,証拠をそろえ,その証拠にもとづいて合理的に推論すると主張が認められるということを文字で表すことだ。だから紛争に耐えられる粒度で,発注内容を文字化し,その証拠をそろえるには適任なのだ。餅は餅屋。弁護士を紛争予防に使う。これがあたりまえになれば法務コストはぐっと下げられる。

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