簡保の年金はひどい。

もしあなたが、既に親を亡くし、身内は兄弟姉妹だけの身の上の場合、簡保の年金を契約しようとするにあたっては、あなたが、将来に備えて、いくら「全財産を妻に相続させる」と遺言をしても、関係者全員から印鑑証明書と実印押捺の書類を貰うか、裁判で勝たなければ、簡保は契約者を妻に変えてくれない。」ということを知っておく必要がある。

仮にあなたが妻を残して死亡したとする。そうすると、年金を継続して受けるには、妻が契約者名義を妻に変更する必要がある。

遺言があるから、相続人は妻だけで、兄弟はもやは相続人ではない。

そこで、妻が簡保に契約者名義の変更を申し出ると、簡保は、全財産を妻に相続させるという遺言があっても、、契約者名義を夫から妻に変更するには、夫の他の相続人全員から実印を押捺した同意書や紛議をおこさないという誓約書や印鑑証明書が必要だと言って譲らないからだ。

「全財産を妻に相続させる」という遺言があるときは、相続人は妻だけだ。そうだとしたら、名義書換に応じないことは、妻の法的な地位を侵害することになる。

法律には、簡保が妻の契約者名義の変更請求に応じないで良いとする明文上の根拠はない。
約款にもない。約款には「契約者が複数あるときは代表者を定めろ」という条項があるだけで、上に書いた場合に、簡保の主張を根拠づける明文上の根拠はない。

法律も約款もないのに、簡保はなぜそんなことを言うのか。

いろいろ理由をあげていたが、一応理解できる主張は

「遺言が無効だと争われた場合に巻き込まれる」というものだ。

しかし、この理由は何らの根拠もないし、不合理だ。

たしかに遺言は無効を争うことはできる。すべて意思表示は無効を争える制度になっている。
しかし、それはそういう制度だというだけで、争うには要件が必要だ。

簡保が、今回の場合に遺言の無効を疑わせる事実を把握してそう言っているわけではない。
要するに抽象的、論理的な可能性を根拠に、現に相続権を有する妻の権利行使を妨害しているのだ。

法律にも契約にもそんな根拠がなにのに、そんな抽象的な可能性を理由に、具体的な権利行使に応じないことができるという。

しかも常識的に考えて、いずれも妻だけで子供がいない、親も亡くなっているという兄弟の弟が自分の全財産を妻に相続させると遺言して亡くなった場合、弟の妻が、兄には何も財産が行かないのに、「簡保に書類を出すから同意書を書いて実印を押して印鑑証明書をとってきてくれ」と頼んだときに、兄は快く応じてくれるというケースを簡保が想定することが正しいのだろうか。

他人だったら「そんな義理はない。」と言うだろう。では兄弟だから当然なのか。
人倫としては美しくてもそれを簡保が求めることが正しいのか。

人倫を持ち出すなら、仮に親が亡くなるまで長男負債が親を見たいて弟夫妻は兄に任せっぱなしであったという最近よくあるケースを想定したらどうだろうか。

兄は遺言の無効までは主張しなくとも、弟の妻からの、実印押捺書類の作成と印鑑証明書の準備、送付の求めに快く応じてくれると考えるのが現実的なのだろうか。

仮に応じないなら、遺言無効を主張する可能性がある。だから弟の妻の請求に応じないということが正義にかなうのだろうか。

簡保がこうしたことを言うことが、年金事業を行う民間企業の在り方として正しいのだろうか。

要するに、起きるか起きないか全く予想すらできないのに、争いに巻き込まれたら困るという理由で、契約の相手方に、利害関係者の同意か裁判をしてくれなければ、元契約者が全財産を相続させるという遺言で示した意思には応じないというのが、簡保の年金なのだ。

簡保は何の負担も負わないで請求に応じないとふんぞり返っている。

全員の同意を取りに行くか、裁判か、どちらにしても、負担を受けるのは契約者を亡くして悲しんでいる妻だ。

その妻が、自ら弁護士のところに出向いて、法律相談量を支払って法律相談をし、なんどかの相談の上で、また弁護士の所に出向いて、着手金をを払って訴訟をし、勝ったらまた弁護士のところに出向いてに成功報酬を支払ってやっと簡保に名義変更をしてもられる。お金だけでなく時間も大変な負担だ。

簡保は、法律にも約款にも根拠がないのに、こんな不利益を契約者に強いて恥じない。

おそらく、請求をあきらめる遺族もいるに違いない。

契約に際しては、こうした状況にあることを、告知する義務があるだろう。なにしろ、約款にはその旨の記載がないのだから。

簡保の年金の契約にあたっては、「いくら遺言で全財産を妻に相続させると遺言しても、関係者全員から同意をとるか裁判で勝たなければ、簡保は契約者を妻に変えてくれない。」ということを知っておく必要がある。