様々なものを犠牲にし
多くの人々の助けを受けて勉強し
資格を与えられたのです。
君の修習生、弁護士のバッジは
その多くの方々の期待の印です


     ~昨日の稲垣先生の記事から~


私の父は弁護士、叔父も裁判官だった。
父は叔父の仕事に発奮し
高校教諭の職を投げ捨て司法試験に挑戦した。
自分が合格した後は、ゼミを主宰し受験生を指導した。
ゼミ生の全員が社会人だった。
週末我が家に10人くらい集まり勉強をしていた。
そんな彼らに母は毎回手料理を振る舞った。

全員が背水の陣だった。
文字どおり血を吐いて倒れた方もいる。
それだけにみんな夢がはっきりしていた。
弁護士になった彼らはそれぞれの分野で活躍した。

あの頃と今とは司法試験の制度も違う。
社会人から弁護士になる道は、より一層厳しくなっている。
司法界を目指すためには、寄り道をしていられなくなった。
お会いする若手弁護士さんはみんな屈託ない方ばかり。

ある若手弁護士の方から開業のハガキを頂いた。
何度読み返しても、彼が弁護士としてやろうとすることが
私にはわからなかった。

新任の弁護士に求めたいのは
誰の何をどうしたいのかというミッションを感じる力
育ち行く力なのだ

ミッションは無理やり作り出したり探したりするものではない。
生活の中から生まれてくるものだと思う。
安定した環境の中で泳いでいる限り
ミッションを感じることはないだろう。

最難関の試験を通ってスタートラインにたった皆さん。
これからは色々な人間様々な場所に飛び込んで
ふてぶてしくたくましい弁護士になってください。
同じサムライ業の一人として
一緒に仕事ができる日を楽しみにしています。


社会保険労務士山下律子
genki117sun@yahoo.co.jp